バイオレンスなピクセルアートのアクションゲーム
2018年5月31日にPS北米ストアで発売されたmilanoirをプレイしてみた。値段は$12.99。PC版は6月1日発売。普通に日本語で遊べますが、まだ日本のPSストアでは発売されていない。わりと過激なシーン等がある。
1970年代のイタリア犯罪映画をオマージュしたという本作。
セリフの言い回しなんかもハードボイルドな感じで暴力的なので面白い。
登場人物の顔色が悪くて心配になる。操作画面上では肌色をしているのだが、吹き出し横のアップの顔がみんな顔色悪い。
↑こちらの顔色の悪い人が主人公。便所で敵を始末した後のセリフ。みんなクソが大好き。
ストーリーもこういう雰囲気の映画や漫画などバイオレンスな作品が好みの人なら気に入るハズ。ただ単に戦闘が連続するようなゲームではなく、ちょくちょく周辺を歩いたりして演出面もイイ感じ。
パッドでのプレイでは操作性のクセが強い
操作で可能なアクションは、発砲・ローリング回避・リロード・遮蔽物でのカバーなど。
ホットラインマイアミみたいな感じかなーと思ってたら全然違う。
まず右スティックの操作がクソだらけになっちまってる。
こういうゲームだと普通、「左スティックで移動、右スティックで自キャラの方向を変える」という操作が一般的で、左を撃っていて右を撃ちたくなったらスティックを右に倒すだけで良いので簡単である。しかしこのゲームは右スティックを動かすと照準が画面上をマウスカーソルの様に動き出す。なので左を撃っていて右を撃ちたくなった場合はカーソルを右まで移動せねばならない。かと言って敵にピッタリと合わせる必要は無く、方向さえ合っていれば射程内なら弾丸は当てられるしオートエイムも効くので慣れればそれなりに当てられる。ただこの操作が非常に直感的でないのでイライラする。
また、カバーアクションと回避のボタンが同じなので回避してたら壁にカバーアクションを行なって撃たれたりすることも稀にある。さらに銃の発射がR2ボタン長押しで撃ち続けることが出来ないので、基本的には戦闘時に常にR2ボタンをタップし続ける必要がある。照準を合わせつつ弾丸を避け、R2を連打していると非常に疲れる。
ただ、敵を倒したときは単純に爽快感があるので、こんな感じのカバーができる遮蔽物があって片側に攻めていく戦闘だと楽しい↑。
ちなみに受けたダメージはしばらくすると自動で回復する。木の遮蔽物にカバーすると敵の銃弾に壊されてしまう。
このゲームにはステルス要素もあって、敵に気づかれてない場合は近づいて暗殺できる。
発砲すると画面上の敵には気付かれてしまう。で、こちらに気づいた敵を少しずつ釣って1体ずつ倒すプレイも可能。全体的に難易度高めですがチマチマ削っていくプレイもできる。
しかし上記のシーンの様に、密閉された空間で遮蔽も少ない中で何度も敵が湧いたりする場面もある。サブマシンガンの敵2体、一撃必殺の斧が1体、ショットガンの敵が1体。こうなるともう回避しながら片側の敵を倒して残りの敵を遮蔽等をうまく使って倒すというパワープレイを強いられる。画面が切り替わるとチェックポイントとなり死んでもそこから始まるが、場所によっては溯って何回も同じところを繰り返して死にながら攻略法を模索していく必要がある。ノーマルからハードコアまで難易度があり、1周目はハードでプレイしてみたが、高難易度の場合死に覚えが好きな人には合うが、パッドでの操作性の悪さも相まってうんざりしてしまうプレイヤーもいるかもしれない。やり込みに興味のないプレイヤーはせっかくイイ感じのストーリーなので難易度ノーマルからのプレイをオススメする。
また、道路標識に照準を合わせることで弾を跳弾させて1発で敵を撃破できる「跳弾キル」等のシステムも活用していく必要がある。
道路標識にさえエイムを合わせれば勝手に敵に当たって倒せるお手軽なキル方法だが、一度当てた標識は大抵回転してしまって使えなくなるので、敵が多くてキツイ場面と分かっていれば標識を使わずに取っておいたりするとイイ感じ。
また、マグナムや火炎瓶など、拾ったアイテムも活用できる。近接攻撃の敵やショットガンの敵など、敵ごとに倒すために必要な弾数が決まっているので、硬い敵に使うと効果的。
ボス戦
ゲームは第7章まであり、ボス戦も多い。
上記のような単純に撃ち合うだけのボス戦なら分かりやすくて良いのだが、ステージのギミックを駆使してダメージを与えていく必要があるボスが多く、特定の行動をミスなく取らないと倒せないようなボスもいて、ボス戦攻略においてもパターンを覚えなければならない。使用するステージギミックもヒントが少ないので死に覚えである。幸いな事にリトライのロードは短い。
例えば上記のボス戦では、右側から迫って来る車両から逃げながら常にR2連打で攻撃を加え、窪みに逃げ込み、また撃ちまくる。これをミスなく最後まで続けないと、少しでもダメージが足りないと最後には行き止まりとなり潰されて死ぬ。
コツとしては「出て行け、クソッタレ!」と言うセリフと共にボスが窪みを燃やしてくるギリギリまで撃ち続けないとボスの体力を減らしきれない。おそらくこのセリフが「逃げる合図ですよ」と言うヒントなのだが、気付かずに何度も繰り返して嫌になってしまうプレイヤーもいるだろう。
↑こちらの序盤のボスでは、跳弾を利用してボスにダメージを与えていく。標識の手前を雑魚が守っているので雑魚を倒し、標識に弾を当て跳弾させる。すると当てた標識は裏返って使えなくなり、ボスは車両裏の真ん中に移動して回復を試みるので、その間に反対側の遮蔽に素早くカバーし、また反対側の標識を狙う。
この一連の流れを死なないようにずっと繰り返してようやく撃破となる。無限湧きする雑魚やボスの弾丸のリロードの隙をつくのがコツ。
このように攻略パターンがほぼ決められているので、そこを突き詰めていけるかが勝負となる。このストイックなゲーム性に対してパッドでの操作性の悪さがどうしても気になってしまう。この操作性のフィーリングと死に覚えに嫌気がさして早々に投げ出すプレイヤーとのめり込むプレイヤーに分かれそう。PCでプレイする分には照準カーソルはストレス無く使いこなせるだろう。
とにかく初回プレイはノーマルから始めてゲームを楽しむことをオススメする。
トロフィー
トロフィーも日本語に対応している。プラチナトロフィーはあるが難易度ハードコアモードでゲームをクリアする「俺は超天才」を取れるかが問題となる。個人的には挑戦する気になれなかった。難易度は最初から全て選択可能だが、各章を一度も死ぬことなくクリアするトロフィーが7章までで7つあるので、トロフィー狙いをするにしても難易度ノーマルでこれらのトロフィーを狙う必要がある。チャプターセレクトはあるので後から狙うことも可能と思われる。
「DDRAGON」”フレンドとゲームをプレイする”のトロフィーがあるがフレンドである必要はなく、コントローラーを2つ繋いでチャプターセレクトから2Pに切り替えてステージを始めると、操作可能になった瞬間にゲットできる。もし近場にゲームが上手い人がいるならこのローカルCOOPで高難易度に挑戦すると一人でやるよりも攻略し易いかもしれない。片方のプレイヤーが死ぬとチェックポイントからやり直しとなるので注意。
その他、アリーナモードで高得点を獲得するものや特定の武器でのコンボキルなど。お手軽にトロフィーコンプとはいかないだろう。