2021年9月17日にリリースされたTails of Iron(テイルズ・オブ・アイアン)をプレイ。
PSストアでお値段3,080円。steamやXBOX、switchでも配信中。しっかり日本語アリ。
tails of iron(テイルズオブアイアン)は手描き風の2DアクションRPG。主人公はネズミの国の王子で、カエルの軍団の進行により壊滅した王国の復興を目指しつつ冒険していく。
主人公やNPCの会話にセリフは無く、吹き出しに書いた絵で表現される。ストーリーの大部分はナレーターのセリフで進んでいくのもこのゲームの特徴の一つで、結構渋くて良い味を醸し出している。
アクション面では操作方法はオーソドックスながらも、わりとキャンセルの効かない重厚感のあるテイストを重視しており、相手の動きをしっかり見てそれに対応した回避やパリィを行いダメージを与えていく事が基本となる。
ただ、パリィの受付時間が非常に長く、どちらかというと敵のガード&パリィ不能の攻撃をローリング回避でいかに避けるかという感じなので、ややこしいアクションが苦手な層にも直観的で分かりやすいゲーム性となっている。
戦闘の特徴的な要素として、敵の頭上に次の敵の攻撃を知らせるマークが浮かぶ。
赤丸であればガード・パリィ不能攻撃が来るので○ボタンを2回押して敵の攻撃範囲外にローリング回避する事が推奨される。
黄色のマークであれば受け流し可能なのでパリィで弾けば追撃のチャンスに、白いマークであればガード可能なのでガードを固める、といったように戦闘中に出される敵の行動を見てからこちらの動きを決める、という一連の流れが結構面白い。
もちろん赤丸の攻撃だからといってワンパターンしか無い訳ではないのでただ転がっていれば良いという訳ではなく、避ける方向等をその前の敵の行動から察知する事も重要だ。
回復はエスト瓶のような回数制ではなく、ジュースを飲む事で回復する事が出来て、左上の黄色いメーターが尽きるまで何度も適量飲む事が出来る。
回復ジュースは樽から補充する。ジュース注ぐ時のSEが結構好き。
敵を倒すとアイテムを落とす他、剥ぎ取りみたいな感じでジュースが補充される事もある。
武器・防具などの装備品はボスや宝箱からがんがん入手出来る。
武器は片手・両手の近接と弓などの遠距離武器を装備する事が出来る。片手・両手共に剣・斧・槍の3種類から選択する事が可能。
属性等は無く、単純に重さとダメージから選ぶ。残念な事に装備品を鍛える要素は無いので、弱いけどお気に入りの武器を使い続けるとかは現実的ではない。また、大抵の場合、拾った武器が単純に上位互換なので以前使っていた武器を使う必要がないというのも勿体ない。
防具は兜・鎧・盾の3種類共に軽・中・重と重量別に分かれている。それぞれ重量が設定されていて、総重量が重くなると主人公の動きも重くなる。防具には耐性の値も設定されているが、被ダメが数値化されないので効果のほどは曖昧な感覚でしか分からない。
しっかりと装備品で見た目が変わるのは嬉しい部分。それなりに種類も多い。でも30分後にはそれより強い装備を拾っている。
主人公を強くする要素は装備品と、食事による最大HPアップのみ。
食事の素材は町人などから入手出来る。1度最大HPをアップすれば死んでもそのまま。4回までアップグレード可能。
スキルツリーとかは無しで、あくまでも2Dアクションゲームとしての側面が強い。
メインストーリーの他にレンジャーや長老等からサブクエの受注も可能。サブクエと言っても、メインストーリーを進める上でお金稼ぎの為に結局受けないといけないのでほぼメインストーリーの一部のような感じ。ちなみにお金はこれらのクエストでしか入手する事が出来ず、全て拠点のアップグレード等のメインストーリー進行の為に使われる事になる。
商店での取引に使う鉱石などは敵撃破時やフィールド内のオブジェクト等から入手する事が出来て、主に消耗品の購入などに使用する。
商店にある設計図を購入して鍛冶屋に持っていけば装備品を作成してもらえるので、売っていたら買いまくろう。矢などは買わなくてもわりと拾える。
マップはこんな感じ。
ファストトラベルが出来るポイントが少ないのと、ショートカットが少ない為クエストが終わったあとなんかに同じ道をそのまま徒歩で帰る必要があるが、そもそもそんなに広くないのであまり困らない。強力なボス戦でも、セーブポイントが多い&近いのですぐにリトライ出来る。
ファストトラベル出来る地点は全部で4つで、個人的なクリア時間は5時間半。おそらくこのプレイ時間にはボス戦でのトライ&エラーが含まれておらず、それを含めても約7時間くらいでクリアといったところか。
個人的には難易度とプレイ時間含めちょうど良い感じだが、系統が違うとは言えSalt and Sanctuaryのようなクリア後も周回出来るタイプの2DアクションRPGが定価2,000円以下で販売されている事を考えるとお値段3,000円ではボリューム的に若干物足りなさを感じるプレイヤーも多いだろう。
欲を言えばスキルツリーシステムや与ダメの数値化、装備品強化などのRPG要素がもう少し欲しかった。
しかしながらTails of Iron独自の世界観や醸し出す雰囲気と、戦闘システム、またボス戦の多さは、ボリュームが短いながらもクリアまで一気に進めてしまうくらいには魅力的だった。素直に良いアクションゲーム。